たまたま手にとって気になった伊佐知美さんの『移住女子』を読んでみました。
地方に移住してそこで生活している女性達の体験談をまとめた本で、読みやすく、面白かったです。
「移住女子」と言うと、都会であった旦那の出身地に嫁入りして、姑・舅との生活が始まり・・・みたいなものを想像しかねませんが、この本で紹介されている女性は”自分”をはっきりと持っていて、カッコイイ人ばかり。
移住した先も、理由もバラバラですが、例え港区のタワマンに住めるようになっても満たされないであろうものが満たされた様子で、精神的に(ある程度は経済的にも)豊かな生活をしている点は共通です。
ある人の理由は、美しい場所に住みたかったから。都心に住んで週末に美しいものを見に行くのではなく、そもそも美しいものに囲まれて生きたかったから。
ある人の理由は、消費する生活から生み出す生活に切り替えたかったから。東日本大震災の時、現金があってもモノが買えない時期があった。現金を稼いで買うのではなく、自分が生きるために必要なものを自分で生み出す生活をしたかったから。
ある人の理由は、大地の恵みを感じる生き方が魅力的だったから。都心で何不自由なく暮らしていても、どこか満たされないものがある。彼女にとっては、季節を感じ、土壌と対話し、地域の人と繋がる生活にこそ満たされるものを感じた。
ありのままの自分で、ちょうど良い、心地よい暮らし。
今はまだ都心で自分の実力や可能性を試したいと思っていますが、
仕事で成功したら、子供ができたら、もう一度読んで、自分の人生が本当に都心があるのか確認したいと思いました。
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