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ビズリーチでマッキンゼーからのスカウトメール
ことの始まりはビズリーチでマッキンゼーからプラチナスカウトが来たこと。
ビズリーチでは、課金しなくてもプラチナスカウトは読むことも返信することもできます。
当時のステータス
- 社会人3年目
- 総合コンサルティングファーム(IT重視)で、とあるSaaSソリューションを導入するのが仕事
「今は転職を考えていない」というステータス設定で何となくアカウント登録をしていただけなのにスカウト来るんだ、、、という驚きと、
マッキンゼーなんて外コン最上級みたいな企業がビズリーチ使っているんだ、、、という驚きと、
SaaSのシステム開発の経験を活かせる職種でスカウトされたので、マッキンゼーって戦略コンサルだけじゃなかったんだ、、、という驚き。
単純に言うと、嬉しかったです。
他の企業が「新規事業のマネージャー候補」だの「税務コンサルとしてグローバルに開発」だの、私のシステム開発の経歴を一切無視したスカウトを送ってくる中、マッキンゼーだけが私の経歴に合ったスカウトだったのも嬉しかった。
早速人事の方と面談してみると、意気投合。
自分の今までの経験を活かしながら、今の仕事の上位互換みたいなプロジェクトに関われると思いました。
よりグローバルに、より大規模に、より複雑に。
これはチャレンジしてみなければと思い、私の転職活動が始まりました。
スカウトなのに履歴書から出すのね、、
ビズリーチのプラチナスカウトって、企業側がお金を出して送ったラブレターのはずなんです。
それでも流石マッキンゼーと言うべきか、履歴書の提出は必要だし、面接も4回あると言われました。
流石にスカウトしておいて履歴書で落とすことはないだろうとは思いましたが、丁寧に書きました。
英文レジュメを、、、。
私がハイライトしたのは以下の3点
- とあるSaaSシステムのトップレベルスキルを取得(受賞歴あり)
- 英語力(TOEIC955点で英語での業務経験もあり)
- チームリード経験(3-4人の開発チームのリーダー経験)
ハイライトするポイントは、応募した職種の募集要項と、グローバルリーダーになる人材を欲しがるというマッキンゼーの特徴から決めました。
英語の一次面接
履歴書を提出するとすぐに一次面接の案内が来ました。
一次面接は1時間×2回。
面接日程と一緒に、インタビュー言語が英語であることと、今までの経験について話す面接の他に簡単なケース面接があることを伝えられました。
面接官はオーストラリア人でZoom面接です。面接官のLinked Inのプロフィールも教えてもらえましたが、日本語は全く通じなさそうな人でした。
聞かれたのは、以下のような内容
- 応募した職種について今知っていること、なぜ応募したのか
- 今までで一番チャレンジングだった仕事
- なぜ難しかったのか
- 誰に相談したか
- SaaSソリューション以外の経験(使えるプログラミング言語)
- グローバルに働いた経験
「一番チャレンジングだった仕事」の比重が大きかったです。
ケースは、ケースと言うより算数テストのような感じでした。
難易度は高くなかったのですが、英文口述で問題文を読まれた時にはどうしようかと思いましたね。聞き返し続けたらチャットに書いてもらえました。
一次面接突破
一次面接終了の3時間後くらいに「ネクストステップお知らせ」の連絡が来ました。
2人目の面接官に、「一人目の面接官とは明日ミーティングするから結果はその後」と言われていたのに、謎でしたね。
二次面接はケース面接です。
二次面接前に、ケースコーチングを実施してくれました。
私は新卒の就活の時にケース面接を受けたことがなかったので、マッキンゼーの採用サイトに書かれた問題やYouTubeで勉強しました。
CraftingCasesのBrunoにはとてもお世話になりました。
英語のチャンネルですが、どうせ二次面接も英語ですし、日本語のケースコーチング系のチャンネルよりずっと役に立つ感じがしました。
二次面接前に受けたケースコーチングでは、Brunoに教えられた通りに回答したら「ケースコーチング受けたことありますよね?とてもインサイトフルで良いと思います!」と褒められたので、Brunoの教えは間違っていなかったんだと思います。
敗退の二次面接
ケースコーチングでレベル感は分かったし、これはもう合格なのでは?と期待していたのですが、結果は採用見送り。
二次面接も2回だったのですが、1回目の面接官ではなく2回目の面接官に落とされたと思っています。
1回目の二次面接
英語面接でした。
今までの経験を話す普通のインタビューと、ケース面接がありました。
聞かれた内容
- 志望動機
- チャレンジングだった仕事
- 今までの面接官には話していないもの
- 時間的制約があり、自分のコンフォートゾーンから外れた内容だったもの
- チャレンジしてみてどんな気持ちだったか
ケースの内容
建設会社のコスト削減方法
- 建設会社にはどのようなコストがあるか、またそれぞれの削減方法
- 表を見て分かったことを述べる
- コストの種類ごとの年別コストが3年分書かれた表だったのですが、どのコストの割合が大きいのかを答えられたら良かったと誘導されました
- 材料の輸入先を切り替えた場合にいくらのコスト削減につながるか(計算問題)
- 面接時間が足りていなかったので、最後まで計算はできませんでした。
マッキンゼーの採用サイトに書かれていた例題では計算問題が一番得意だったので、これを発揮する前に面接が終わってしまったのは残念でした。
また、電卓は最初から使っても良かったようです。
面接の最後にI'll definitely see you in the next stepと言われたのはリップサービスかもしれませんが、感触は悪くないのではと思いました。
2回目の二次面接
これが最後の面接で、相手は日本人でした。
自分がマッキンゼーを受けた理由の一つが、「受けたことのない英語面接、ケース面接をやってみたかった」なので、これを達成した後の2回目の二次面接は緊張感なく挑んでしまった感じはありました。
途中から面接官の反応が微妙だったので、この面接で落とされたような気はしましたね、、
聞かれた内容
- 今までの仕事内容と志望動機
- 今の仕事よりマッキンゼーでの仕事の方が大規模でインパクトがある、、というような話だったのですが、なぜ今の仕事の規模が小さいのかというような突っ込みを食らいました。導入案件を取るのはシステム導入担当者の私ではなく営業担当なのですが、自分の仕事への理解と変えようとする意欲を聞かれていたのでしょうか。
- グローバルな経験。国籍による働き方の違いに気づいたことはあるか
- 「国籍による違いではなく今までの業務内容による違いだと思いますが、、」と海外の運用チームと働いた時の話をしたのですが、あまり納得されませんでした。違いがあったとして、個人的な理由による違いなのか国籍による違いなのかなんて分からないし、違いが国籍によるものだと断定するのは差別的だと感じるのは私だけでしょうか・・・?
- 最終的にどんな人になりたいか。今の会社で考えているキャリアではなく、もっとゴール的な話。
- 個人的に一番困る質問でした。
マッキンゼーでは「リーダー経験」を面接で良く聞かれると聞いて覚悟していたのですが、結局最後まで聞かれませんでした。
ケースの内容
レストランチェーンの食器のコストを下げる方法
- 食器のコストが高い理由(考えられるだけ全部)
- 最初に言った内容はどんなレストランチェーンでも言える内容だから、最初に話した前提を踏まえて考えてみるようにと誘導されました
- 食器コストを下げるための2つの施策について、考えられるリスク
- 施策を取った結果下がるコスト
- 前提の数値の説明は英文でした。
- 採用サイトに載っていた例題より大分難易度高くないか?と思ったのですが、面接後に落ち着いて考えるとそうでもなかったので、焦りと緊張があったんだと思います。また最後が計算問題だったので、面接時間も残り少なかったですし。
- 「額」を聞かれていたのに「%」でしか答えられないような前提になっていたので、足りない前提があるから聞くようにと誘導されました。まあ、そもそも「%」でも回答が間違っていたんですけど、、
感想
初めての英語面接も、初めてのケース面接も、良いチャレンジだったなと思いました。
面接を受けたことに後悔はありません。
英語に関しては、「どうにかなる」という自信にもなったし、「言いたいことを完璧には伝えられない」という焦りにもなりました。
そして私に足りないのはやはり確固たる将来像だと思いました。
マッキンゼーに入っても、最初の3年はうまくやれる自信がありました。
扱うSaaSソリューションが変わるとはいえ、技術的につまずくことはないと思いますし、ケースを受けてみてもロジカルシンキングのスキルが全く足りない訳ではないだろうと思っています。
それでも、その先の将来像がないので、私はただの雇われ人のままでグローバルリーダーにはなれないと思われたのではないかと思いました。
今担当しているSaaSソリューションのトップレベルスキルを獲得した上で何がしたいのか。
もう一度今の会社でじっくり考えていこうと思います。