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給与から手取り金額を計算する【サラリーマンの社会保険料と毎月の税金の計算方法】

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給与明細の「支給」欄から「控除」欄を引いたものが手取り金額。
「年収500万」と言うのは、会社から支給されたのが500万円というだけで、年間に500万円が自分の銀行に振り込まれているということにはなりません。
今回は、自分の給与明細を例に、どのように手取り金額が決まっているのか計算してみようと思います。

私の2021年1月の給与明細がこちら

会社は私に436,652円を払ってくれていますが、そこから社会保険料と税金を引かれるので私の手元に残るのは370,433円です。
今回は、控除された66,219円がなぜ控除されているのかを考えます。

社会保険料の計算方法

社会保険料には以下の種類があります。

  • 健康保険
    協会けんぽや組合保険など。会社によって保険者も保険料も異なる。
  • 厚生年金保険
    いわゆる年金。強制加入。
  • 介護保険
    40歳~64歳が対象。
  • 雇用保険
    失業したり、育児・介護休暇を取った時のための保険。
  • 労災保険
    仕事中や通勤中に事故・災害に会ったときのための保険。
    保険料は雇用主が支払うので、従業員の給与明細からは引かれない。

社会保険料は賃金によって変わります。
基本給に加えて残業手当や住宅手当、通勤手当を含めた額を賃金に含めて、これを元に社会保険料が計算されます。
社会保険料の計算の元になる支給金額を、標準報酬月額と言います。
年3回以内の賞与は標準報酬月額には含まれません。

標準報酬月額は、毎年4月から6月の賃金をベースに決定されます。
この標準報酬月額が用いられるのは9月からです。
従って、2021年1月の社会保険料は2020年4月~6月の賃金を元に計算されているはずです。

こちらが2020年4月~6月の私の賃金。平均は324,080円です。
端数まで計算しないで済むように、標準報酬月額には基準値があります。
私の場合は310,000円~330,000円の枠に入るので、標準報酬月額は320,000円として計算されているはずです。

参考:標準報酬月額表

これを元に各種社会保険料を計算してみます。

健康保険料

健康保険料(従業員負担額)=標準報酬月額×健康保険料率÷2

健康保険料の50%は、従業員ではなく会社が負担してくれます。

健康保険の運営主体には「全国健康保険協会(協会けんぽ)」と「健康保険組合」があります。
自分の会社がどちらの健康保険を使っているのかによって保険料率は変わります。

私の会社では健康保険組合が設立されていて、保険料率は7%です。
因みに、2019年の健康保険組合の平均保険料率は9.2%で、近年は上昇傾向にあります。
協会けんぽの平均保険料は10%です。

この情報を元に私の2021年1月の健康保険料を計算すると、
320,000×0.07÷2=11,200
実際の金額も11,200円だったので、ちゃんと計算されていることが分かります。

厚生年金保険

厚生年金保険料(従業員負担額)=標準報酬月額×18.3%÷2

2020年の厚生年金の保険料率は18.3%で固定されています。

この情報を元に私の2021年1月の健康保険料を計算すると、
320,000×0.183÷2=29,280
実際の金額も29,280円だったので、ちゃんと計算されていますね。

介護保険料

介護保険料は40歳~64歳が対象なので、私は対象外です。
保険料率は健康保険料と同じように、会社によって異なります。

雇用保険

賃金総額×雇用保険料率

令和2年の雇用保険料率

雇用保険料の計算には、標準報酬月額ではなく、毎月もらう賃金の総額を使います。

私は「一般の事業」に従事しているので、2021年1月の雇用保険料は、
1月の支給金額合計×0.003
=436,652×0.003
=1,309円
実際と一致します。

税金の計算方法

税金は年間の支給額を元に計算されますが、会社は毎月月額の税金を納めなければなりません。それが源泉徴収です。
もし源泉徴収額が多すぎたら、12月の年末調整で返してもらえます。

所得税

源泉所得税額は、国税庁が毎年用意する月額表を元に計算されます。
一か所から給料を受け取っている場合は、甲欄を見れば良いようです。
ここでいう月額給与額は「社会保険料控除後の給与等の金額」なので、私の場合は436,652-41,789=394,863円。
これに対応する扶養親族0人の場合の税額は16,020円。

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/data/01-07.pdf

実際は16,130円引かれているので110円多く徴収されていることになるのですが、この分は年末調整で清算されるので問題ないそうです。
会社によって、国税庁の表を元に計算しているのではなく、会計ソフトが出したパーセンテージを元に源泉徴収額を決めているために数十円~数百円の差が発生してしまうんだとか。

住民税

住民税額は、住んでいる市町村区によって異なります。
各従業員の給料から天引きしなければならない住民税額が、自分の市町村区から会社に通知され、その金額が6月~翌年5月まで適用されます。

住民税は1月1日時点に住んでいたい市町村区のルールに基づいて、前年の1月1日~12月31日までの所得に応じて決まります。
ふるさと納税をして確定申告なりワンストップ特例なり手続きを踏めば、その分住民税が安くなります。

2021年1月の住民税は、2020年5月時点に決まっていた金額で、2019年1月から2019年12月までの給与とふるさと納税額がベースになっています。
2019年に受け取った源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から計算すると、一致しました。

まとめ

以上で社会保険料3種(健康保険、厚生年金、雇用保険)と税金2種(所得税、住民税)の計算方法が分かりました。
どうせ正しく計算されているので「正しく計算されているか?」を確認したかった訳ではないけれど、自分の手取り給料がなぜ年収より少ないのかを理解しておくのは大事だと思いました。

新しい住民税が適用される6月と、新しい標準報酬月額に改定される9月に控除額が上がりそうだということも分かりました。

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